今回は、デッサンの基本的な手順や方法について、考え方なども含めて解説していきたいと思います。
さらには、初心者の方にオススメなモチーフの選び方も考えてみました。
構図のとり方や、モチーフの配置なども最初は戸惑うことが多いかも知れませんが、焦らずに一つずつマスターしていきましょう。
目次
【初心者におすすめ】デッサンの基本手順について
それでは、初心者におすすめな「基礎的なデッサンの手順」についてまとめていきたいと思います。
- 鉛筆を削るなどの準備を整える
- モチーフを選ぶ
- モチーフの配置を考える
- エスキースを描く
- 構図を決める
- 画用紙に下書きをする
- 形を正確にとる
- 影や質感などのディテールを描いていく
- 手前のものは、よりしっかりとデティールを書き加えてリアリティを出す
大まかな手順としては、このような順番になります。
一番最初に、鉛筆を削っておく方がスッとデッサンの内容に入り込むことができて個人的にはおすすめな方法です。
万が一、途中で鉛筆の芯が折れたり、丸くなりすぎてしまって描きにくい場合は、休憩とともに鉛筆を削ってリフレッシュするといいでしょう。
デッサンをする上で何より大切なことは、リラックスしてモチーフを描くことにあります。
集中力や忍耐力を身につけることも、デッサンをしていく上で必要になってきますので、徐々に慣れていきましょう。
デッサンの基礎的な方法やモチーフのオススメはある?
それでは、順番に解説していきたいと思います。
さらに、初心者の方にもオススメなモチーフや、選び方についても考えてみました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.鉛筆を削るなどの準備を整える
デッサンにおける鉛筆の削り方については、ふつうよりも芯の部分を長めに出しておく必要があります。
それぞれの好みによってもさまざまですが、そうすることにより、鉛筆を寝かせて芯の全体を使うことで面を表現しやすくなります。
この方法は、影を描く際にも多用します。
初心者の方には、鉛筆をカッターナイフで削ったことが無い方が多いとは思います。
簡単なコツとしては、鉛筆を回転させながら少しずつ削って、先が平均的に放射状になるように整えていくことです。
2.モチーフを選ぶ
モチーフは、初心者の方は立方体や球体などの影の形がハッキリとつかみやすい形状のものを選ぶ場合が多いです。
その理由や意義としては、影の形や秩序が理解しやすく、他のものを描く際にも応用できるようになりスムーズに理解できるようになるためです。
しかし、あえて人物や花・果物や動物などの生命力のあるモチーフを選んでいくこともデッサンの本質としては重要なことですので、どちらも苦手意識などを持たずに交互に挑戦していくことをおすすめします。
3.モチーフの配置を考える
モチーフが決まったら、配置を考えます。
(モチーフが一点だけの場合には必要ありません。)
そして、4の「エスキースを描く」作業と5の「構図を決める」作業と並行して行います。
この時に、部屋のライティングについても注意して決めていきましょう。
自然光だけでは、暗いということと、部屋の間取りによっては逆光気味になりやすいため、注意が必要です。
なるべく一方向からの光源になるように場所を決めるといいですね。
4.エスキースを描く
エスキースとは、道具についての記事で「スケッチブック」の説明の際にも書いていますが、わかりやすく言うと下絵のことです。
エスキースをすることで、モチーフの陰影のつき方、質感や大きさなどの特徴について、あらかじめ予習しておくというイメージです。
複雑な形状のものを描く際になども、いろんな角度からエスキースを取っておくことで、よりモチーフの構造や美しさ・空間とのバランスなどを理解することができます。
構図を考える際にも、スケッチブックにエスキースを何パターンか描いて選びます。
この際に、配置を微調整したり画用紙を横にするか縦に使うかなどの完成のイメージまで決められていれば、完成度がグッと増していきます。
5.構図を決める
あらかじめエスキースしていたいくつかのパターンから、より魅力的な構図を選びます。
この際に、画用紙に対してどのくらいの大きさで描くのか、全体的に上すぎないか下に偏っていないか、などをチェックします。
6.画用紙に下書きをする
構図が決定すれば、画用紙に大まかな形を下書きしていきます。
この際に、あくまでも筆圧を軽くして後で消しやすくなるようにしておきましょう。
初心者の方はこの際に、補助線として薄く十字線を入れておいてもいいかも知れません。
この線とモチーフを交互に照らし合わせていくことで、客観的に形を把握しやすくなります。
7.形を正確にとる
大まかに下書きをして全体の配置が決まったら、徐々に正確な形を整えていきます。
この作業は、モチーフの特徴を知ることが目的であるデッサンにおいて、重要な要素の一つとなりますので、しっかりと取り組んでいく事で完成度が上がっていきます。
8.影や質感などのディテールを描いていく
形がだいたい取れたら、徐々にモチーフや床に映る影なども含めて描いていきます。
お菓子の箱や、ジュースの缶などラベルのレタリングなども正確に描いていきましょう。
7の「形を正確にとる」作業も、引き続き並行して行っていき微調整を加えていきます。
9.手前のものは、よりしっかりとディテールを書き加えてリアリティを出す
こちらはやや高度な技術かも知れませんが、平面としてのリアリティーを出すために有効な方法ですので覚えておきましょう。専門用語だと「空気遠近法」という技法になります。
仕上げの段階に近づくにつれ、手前にあるものや、主体になるモチーフのディテールをよりくっきりと写し取る気持ちで書き込みましょう。
手前と遠くにあるものとの差が出ることにより、空間に立体感が生まれていきます。
以上が、大まかな「デッサンの基本手順」となります。
初心者の段階では、ある程度この順番を意識して実践してみると、よりデッサンがやりやすく感じていただけるかと思います。
まとめ【デッサンの基本手順】基礎的な方法やモチーフのオススメ
今回は「デッサンの基本手順」と題して、基礎的なデッサンの方法やモチーフのオススメについても考えてみました。
まずは、ご紹介した順番を参考にしていただき、実際に何度かデッサンをやってみることが大切です。
デッサンは、非常に苦手と感じる方も多い分野ではありますが、だんだんと慣れてきて技術も付いてくればとても楽しいと感じることのできる瞬間が訪れるものです。
そして、そのうちに自分にあった方法や、より良い方法が見つかるかも知れません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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