デッサンと言えば、絶対に欠かせないアイテムが、他でもない鉛筆です。
実は、鉛筆と一言で言ってもなかなか奥が深くて種類もたくさんあり、初心者の方にとってはどれを選べばいいやら、最初に悩む問題でもあります。
そんなわけで今回は、デッサンの鉛筆に適した『オススメの濃さ』やそれぞれの種類の特徴、そして自分に合った鉛筆の選び方についても解説していきたいと思います。
どの鉛筆を購入しようかと迷っている方は、まずは客観的な意見としてご参考にされてみてくださいね。
きっと鉛筆選びが悩みのタネではなく、もっと楽しくなるかも知れません。
目次
デッサンの鉛筆|オススメの濃さや種類とは?
それでは、まずは気になるデッサンの鉛筆として適した「濃さ」や「種類」とはどういう意味なのかについて解説してみたいと思います。
デッサンとは、簡単に言えば「モノクロ写真」と同じで、白黒の世界です。
それを画用紙の上で鉛筆の濃淡によって表現することで、現実の世界を写し取るという行為なのですから、当然そのためのツールとしてもっとも大切なのが鉛筆ということになります。
濃淡を表現するための「濃さを調節する方法」には、
- 3H~6Bまでの種類によって濃さを調整する
- 筆圧の強弱の加減によって濃さを調整する
鉛筆の「濃さを調節する方法」については、大きく分けてこちらの2つがあります。
そして、鉛筆の種類は10B~HB・F・H~9Hまでと、非常に幅があります。
この中から、主にデッサンの際に使用されることが多いものが3H~6Bの鉛筆です。
つまり、この2つの手法を自在に組み合わせることができるようになれば、表現力の幅は無限に広がってくるということになります。
単純なモノクロの世界ではない、現実の世界以上にドラマチックな表現が可能になる日が来るかも知れませんね。
デッサンにオススメの「鉛筆の濃さ」について
さて、それではさらにつっ込んだ内容に移っていきますが、デッサンに特にオススメの「鉛筆の濃さ」についてです。
先程の説明で、鉛筆の濃さにはたくさんの種類があるということが理解していただけたかと思います。
例えば、デッサン以外の普段のノートなど取る場合に使用する濃さだと、馴染みのあるのは「HB」もしくは「B」あたりではないでしょうか?
それ以上に濃い(柔らかい)もしくは薄い(硬い)種類を使ったことがない方がほとんどだと思います。
もちろんどの種類も必要な用途に応じて、使い慣れるべきではありますが、初心者の方の段階であればまずはそこまで多くの種類を使用しないという方法がオススメではないかと思います。
まずは、鉛筆を理解する上で3B~2Hまでの7種類を揃えていれば、十分だと考えられます。
デッサンに慣れている人でも、主に使用頻度が高いのはHB・B・2Bの3種類だと思います。
これだけでも十分に、たくさんの表現が可能です。
- 先の尖った鉛筆を立てて使用する
- 先の丸くなった鉛筆を立てて使用する
- 鉛筆をやや斜めにして2~3ミリの太さの線を引く
- 鉛筆をさらに斜めに寝かせて、面を使って描く
こんな風に、1本の鉛筆でできる表現方法は無数に存在します。
そんなわけで、初心者の段階であれば、多くの濃さを何本も使い分けることを優先にするのではなく、まずは鉛筆を立ててシャープな線を出したり、寝かして使ったりなどの技術の習得も並行して慣れていくべきですし、最初は選択肢が多すぎても判断に迷ってしまうだけです。
さらに、筆圧の強い弱いだけでもいくらでも濃さを変化させることができます。
ぜひ、早く鉛筆と仲良く慣れるといいですね。
デッサンの鉛筆|オススメのメーカーの種類や自分に合った選び方とは?
次に、デッサンに使用する鉛筆のオススメの『メーカーの種類』や自分に合った選び方について考えていきたいと思います。
まず結論から言ってしまうと、「どれでもいいから好きなものを使って描くコト」です。
私自身も、さまざまなメーカーの鉛筆をいろいろと試していた時期がありましたが、どの種類のメーカーの鉛筆も安定感があり、使いやすいという事は確かです。
その中で、全体的に柔らかい種類のものだったり、ちょっとクセのあるモノなど…、使ってみるとその違いがハッキリと分かると思います。
しかし、どの鉛筆が良いということではなく、大事なのは自分でしっかりと気に入って使い慣れていくことではないかなと思います。
そうやって、そのメーカーの鉛筆の特徴をわかっていけば、おのずとデッサンは上手くなっていくはずです。
デッサンの鉛筆|オススメのメーカー3選
それでは、実際に各メーカーの鉛筆の特徴について、体験談なども混じえながら解説してみたいと思います。
1.三菱鉛筆 uni(ハイuni)
なんだかんだ言って一番しっくりと安定感のある描き心地で、愛用者の多い鉛筆がこちらの「三菱鉛筆 uni(ユニ)」です。
もちろん「Hi-uni(ハイユニ)」も安定感があります。
そして、国産の鉛筆だからかコスパ的な面で言っても非常にいいものだと考えられます。
初心者はもちろん、熟練者であったりプロのアーティストも使用するロングセラー商品と言えるでしょう。
2.STAEDTLER
次に人気のあるものと言えば、ドイツ製のSTAEDTLER(ステッドラー)ではないでしょうか?
こちらも描き心地が良くて、デッサンのシーンでも活躍しています。
「三菱鉛筆 uni」と比べると、全体的に芯が柔らかくなめらかに感じられますし、こちらを好んで使っていた時期もありました。
このあたりは、好みの問題ではあるので試してみてより自分にあったものを選べばいいと思います。
3.Faber-Castel
最後は、Faber-Castel(ファーバーカステル)です。こちらもドイツのメーカーで、歴史的に見ても多数のアーティストに愛用されてきた背景がわかると思います。
しかし、この3つの中では一番値段が高いことや描きやすさの面においても大差がないことから、使用している人は少ないと考えられます。
デッサンの際に重要になってくる使用感についても、やや滑らかではない印象があるので、少しクセのあるタイプかも知れません。
かく言う私といえば、イキガッていた学生の頃には、他の人とかぶりたくないという想いから使用していました…。
以上が鉛筆の種類についてです。
デッサンの際に使用する鉛筆として、スタンダードなものから順番に並べていますのでぜひご参考になさってみてください。
自分に合った鉛筆の選び方がわからない?!
それでもやっぱり、自分に合った鉛筆の選び方がわからないという方もいらっしゃるかも知れません。
アーティストやクリエイティブな発想力の強い人ほど、優柔不断なのかも知れませんね…。
もしそんな迷いがあるならば、とにかくよく使う2種類だけ全部買ってみるというのがオススメです。
まずは、どのメーカーの鉛筆もBと2Bの濃さを試してみると違いがわかりやすいかも知れません。
しかも、一番良く使う濃さなのでどっちにしてもムダではありません。
楽しみながら自分に合った種類を選んでいけるといいですね。
【まとめ】デッサンの鉛筆|オススメの濃さや種類・自分に合った選び方とは?
今回は、デッサンに使用する鉛筆としてオススメの濃さや種類について、さらには自分に合った選び方なども考えていきました。
これからデッサンを初めたいという方はもちろん、違うメーカーのものを試してみようか迷っている方に向けても参考になれば嬉しいです。
きっと、どれが正解ということはないですし、現実世界においてもモチーフの素材やその日の天気や部屋の照明の具合によってさまざまに陰影や光の反射が変化していきます。
つまり、同じ鉛筆の表現が常に適しているということは、事実としてあり得ないと考えられます。
初心者だからと言うことは関係なく、諦めずにしっかりとモチーフと向き合い、デッサンという白黒の世界の中で、それらをうまく写し取る事ができる瞬間を楽しむことができればいいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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